先日、ぜんち共済さんのセミナーに参加しました。
今日は、知的障害者の恋愛と結婚についてのセミナーの感想をお伝えします。
知的障害のある女性の出産、育児を取材した記者が見たもの
今年、共同通信社で知的障害のある人の出産、育児の記事が取り上げられ話題にあがっていました。
記事を取材された方が講師の市川亨さんです。
私の周辺で、知的障害のある女性の出産や育児は少数ですが、それほど珍しいことではありません。ただ、知的障害のある女性や家族が顔を出して取材に応じていることが、今までに無かったことだったので驚きました。
いい意味で時代が変わってきていると感じます。
記事で伝えられた内容は、とても穏やかな気持ちになったし、幸せそうで読んでる私まで嬉しくなりました。(記事、読んでくださいね~)
【日本】知的障害のある母親への支援に冊子、母子手帳配布予定!
今年、こんな嬉しいニュースも飛び込んできました。知的障害のある人向けの母子手帳作成や育児支援冊子も!
日本での取り組みについて、市川さんからの情報は以下の通り。
■日本での取り組み
・手をつなぐ育成会「性・say・生」(2005年)
・女性教授2人の研究班が知的障害の妊産婦への対応をまとめた専門職向けハンドブックと、当事者夫婦へ「赤ちゃんを産んだ後の避妊」(20年)
・23年中に「母乳育児」「赤ちゃんの泣きと眠り」に関する冊子、24年には「分かりやすい版 母子手帳」を刊行へ
本当に少しずつですが、日本も徐々に動き出していて嬉しいですね。
海外の障害のある人の恋愛、結婚についての取材から
市川さんが、アメリカで取材した内容をお話しされていました。その中で印象に残ったのは、海外の障害のある親たちも日本の親と同じように心配は尽きないということでした。
日本では、「支援の制度や態勢をつくってほしい」という声が圧倒的に多いようですが、アメリカでは否定的。市川さんは、そのことについて民族性の違いと仰っていましたが、その性質の違いはあるのだと私も思います。
また、イギリス、スウェーデンでは、知的障害のある人への出産、育児支援のための啓発、資料、疑似体験などの取り組みをお話しされていました。
今回、海外の取材を通して分かったのは、世界の支援も全てが充実しているわけではないということ。差別も偏見もあるのだけど、その人の生き方を助けようとする人も必ず存在していることです。
それは今の日本も同じですね。
【アメリカ】
・カルフォルニア州ではGHより自立生活。日本とは前提条件が違う
・「GHで子育て支援を」という声はない。むしろ否定的
・でも、パーソナル・アシスタントは多くの場合、育児支援は対象外
・社会的なプレッシャーは日本より弱い印象。民族性の違い
・「障害の中でも知的への偏見が強い点や、親の心配は同じ」